自閉症を持つ人は臓器移植を受けられない?!

先日Twitterでこんな衝撃的なスレッドを見つけました。


【和訳※Google翻訳に少し手を加えてます】
Hahaha、私は大丈夫。ただ、自閉症と診断されたことで臓器移植(提供も受理も!)に不適格になることを知らなかったから、パニック発作すれすれなところにいます。今、本当に恐怖を感じています。特にたくさんの友達のことを想って。あぁ~社会は本当に私たちに死んでほしいんだ…。


【※筆者によるほぼ意訳です】
意味わかります?
自閉症の診断を受けることが必ずしも良いことではないってわかります?
診断を受けたくない人もいるってことがわかった?

いつか、命を懸けた臓器移植が必要になる日が来るかもしれない、障害者だったら特に。

生きててすいませんなんて思わせるなんて、く〇くらえ!
(うまく表現できません、ごめんなさい笑)

目を疑いました!息子に関しては、まだはっきりと自閉症の診断は出ていません。言葉の遅れと学習障害のみです。ただ、自閉症と診断されれば、保険会社からもプライベートのセラピーの承認がおりたり、IEPでももっと多くのサービスを含められるかもしれないので、精密検査に向けて動いているところでした。

自閉症という診断がついてぶつかる壁というのはたくさんあるでしょう。でも、本人が自立できるよういろいろとサポートして、最終的に自立できるスキルを身につけさせてあげればOKくらいに明るく考えていました。重要なのは本人が生きるためのスキル、診断名ではない!と思っていました。

幸い、息子は重い疾患を持って生まれているわけではありませんが、今後何が起こるかわかりません。病気、けが、で臓器移植が必要になる日が来るかもしれません。逆に、彼が愛する人に対して臓器を提供したいと考える日も来るかもしれません。それが、自閉症という診断名で妨げられるなんて、想像もしておりませんでした。

障害者は健康に長生きする権利がないのか?

リサーチする中で臓器移植を拒否される理由として下記のようなものが出てきました。ここでいう障害者は、発育発達のみではなく、身体的ものも含まれています。

  • 扱いが難しい
  • 術後の複雑な投薬計画や、資料計画についていけないだろう
  • 臓器を受け取ったところで、障害者なのだから”生活の質”が向上するとは思えない
  • 障害をもたない患者に使える臓器を障害をもつ患者に与えるのが単に合理的ではない

障害者の命が軽く扱われていることに怒りしか感じませんでした!

まだまだ私もリサーチを始めたばかりですが、以下にリンクを張り付けておきます。

<お役立ちリンク>

私が住むニューヨーク州ではまだ臓器移植に関する差別禁止法が成立していないようです。成立している州は カリフォルニア、ニュージャージー、メリーランド、マサチューセッツ、オレゴン、デラウェア、カンザスです。


Popular interest in cases like Amelia’s and Paul’s helps explain growing state-level attention to the issue of discrimination in transplantation on the basis of physical or mental disability. California, New Jersey, Maryland, Massachusetts, Oregon, Delaware, and Kansas now have laws on the books prohibiting such discrimination.  Meanwhile, Pennsylvania, Ohio, and New York have bills pending. (Pennsylvania’s is known as “Paul’s Law” after Corby.)  With the exception of California’s law—which was enacted in 1996 after Sandra Jenson, a Californian with Down Syndrome, was twice denied a heart-lung transplant—these anti-discrimination laws were passed in or after 2013.

BILL OF HEALTH
State-Level Solutions to Discrimination in Organ Transplants 

自分の権利を知ることの大切さ

英語サイトばかりで申し訳ありません。この「Know Your Rights」という言葉って、アメリカに滞在しているとよく目にしますよね。

法律を整備しようとしてもやはり障害を理由に臓器移植を拒否されるケースはたくさんあるようです。

知らないでいると損することがたくさんあります。逆に、サービスを提供する側が私たちの権利を知らないことだってたくさんありますので。ちゃんと声をあげないといけないのです。日本で育つと、そういう機会ってあまりないまま大人になってしまうかと思います。なので、「I know my rights」といいずらいですよね。これは在米10年経つ私にとっても大きな課題です。

アメリカで生まれ育っていても、きちんと自分の権利を認識せず不当な扱いを受け続けている人たちがたくさんいます。ですので、自ら勉強し、知識のアップデートを続けていくことが大事になります。

法律で守られている≠実際差別されない

先ほどのTweetを見て、まさか自閉症の人たちは法律ででも守られていないのか?!そんなはずない!と思い、参考リンクにあるKnow Your Rights!を読んでみました。

読んでみると「な~んだ、守られてるじゃないか」とほっとしました。しかし、この法律を知らない、知らないふりをする、こちらが知らないと思って不当な理由でこちらの要望を抑え込もうとしてくる医療関係者がいることも簡単に想像がつきます。

そういう不当な場面から自分や愛する人たちを守るためにも、教育が大事になってくるんですね。